選挙に投票した有権者にとっての一大事は、一票を投じた候補者の当選ないしは落選の結果です。
投開票終了後に得票の集計が完了した段階で明らかになる当選と落選。その事実を知りえる以前から、様々な選挙戦の情勢も、当選・落選を占い予想する上で早く『知りたい』と考える情報です。
選挙の候補者の支援団体に属さない一般の人にとって、最も身近な選挙戦の情勢を伝える情報は、期日前投票の投票者数と投票率と言えましょう。
従って、一般に、選挙への関心が盛り上がり始めるのは、告示日以降の期日前投票の状況速報が公表される頃からともいえます。告示日以降、街宣カーの呼びかけも盛んになり、一気に街中は選挙色に染まっていきます(※ 後述しますが、支援団体に属する人たちにとっては、「地方選挙の開票結果速報」に準じて、期日前投票の状況が重要な意味を持っています)。
かたや、告示前の3ヶ月から半年以上も前に、選挙戦に関心を寄せる人たちがいます。前述の候補者の支援団体です。いわゆる、組織票の母体となる団体や組織の支持層にとって、告示後の選挙運動は最後の追い込みです。これとは別途、告示前から政治活動と称して立候補予定者を支援する活動に注力し続けています。
最後の追い込みとなる告示後の選挙運動の過程での情報の中でも、その情勢が反映されるのが、期日前投票の経過状況の公表される速報です。
一般の有権者は、自らの意思のみで期日前投票に赴きますが、支援支持層の活動家の人たちは、記事前投票に進んで臨むと共に、知人・友人関係等の人を期日前投票に参加させるべく陰ながらの活動に余念がありません。
いずれにせよ、より良い選挙とは、一人でも多くの有権者が投票に参加する選挙であるということに違いはありません。